腹部CT検査

尿潜血があるため、その原因究明のため腹部CT検査を受けた。
腹部CT(コンピュータ断層撮影)とは、腹部の横断面に多方向からX線を照射し、コンピュータ処理によって鮮明な横断画面線を描き出すもので、検査方法には、造影剤を使わない単純CT 撮影と造影剤を使う造影CT撮影があり、後者ではより明らかに判定できるようです。近年では、どちらの場合も断層面5mmで撮影するため、小さな変化(5mm以上)も読影できるようになっています。
初めての検査で若干の不安がありましたが、準備→検査終了まで15分〜20分ぐらいで比較的短時間の検査で済みました。
準備とは、造影剤を使っての検査を受けましたので、別室にて造影剤を注入するための針の装着(私は左腕に装着)、造影剤のアレルギーからショックなどに陥る人がまれにおられるようなので、アレルギー体質(気管支喘息の人、以前に他の薬でアレルギー反応を経験したことのある人)の問診と同時に検査の順序などの説明を受けた。
またコップ一杯の水を飲むよう指示を受けましたが、半分程度を飲み辞退した。水に何か混入してあるようですが詳しく覚えていません。特別飲みにくい代物ではありませんでした。
当日の食事ですが、検査が午後1:15分の予約でしたので、朝食は普通に食べましたが昼食は絶食です。ただ水分(水)の制限はありませんでした。
膀胱に尿がたまった状態が良いらしく、検査までの排尿のタイミングに気をつかいました。
さて、検査はエックス線を照射するときに身体が動くと、画像が乱れてしまうので、じっとしている必要があり、指示にしたがって、数秒間息を止めます(マイクで指示があります)
息を止めている間に、ベットがドーナッツ状の機器の中にスライドしてゆっくり移動します。エックス線ですから痛みなどの物理的感覚はまったくありません。
服装は脱がずに普段着のままで、腹巻きもしたままでしたが、ズボンはチャックの金具が不都合があると言うことで、膝ぐいらいまで下げバスタオルを掛けてもらいました。
造影剤の副作用として、すべての人が身体を熱く感じるようで、私の場合肛門の周辺が暖かく感じましたが苦痛はありませんでした。

この検査では、肝臓や胆嚢、膵臓など内視鏡で観察できない腹部臓器の病変である肝臓がん、胆道がん、膵臓がんなどの腹部臓器原発の悪性腫瘍がないかどうか、また、それがどの程度進展しているかや腹部リンパ節に転移していないか、などがわかります。
また、腹痛が急激に起こり、下痢や嘔吐などがともなう急性腹症が起きた際に、その原因となる消化管穿孔、胆石、胆嚢炎、膵炎、黄疸、尿路結石、解離性大動脈瘤、膿瘍などが見られないかを診断する際にも用いられます。
検査結果が出るまで少し時間がかかるとのことで、その間昼食に出掛け、検査後約1時間後に診察の呼び出しがあり説明を受けました。結果は前立腺がんを含め前述の病変などは見あたりませんで、悪性腫瘍などの病巣からの潜血ではなく、腎臓から漏れているとの診断で、今後は経過観察となります。